この1年を振り返って
この1年(2023年)を振り返って
今年も余すところ10日となりました。皆様にはこの一年変わらぬご支援・ご協力をいただき、本当に有難う御座います。心から感謝致します。
譲渡会もあと1回を残すばかりですが、1匹でも多くの子達に新しい家族をとスタッフ一同頑張っています。本年譲渡会等で決定した犬は3匹、猫は71匹、累計で5,259匹です。数としては決して多い数ではありませんが、犬は相談も無くなり、猫も減ってきている事を嬉しく思っています。開催場所が以前の公園と違い、譲渡会のためにだけ来場され、通りがかりでと言う方は皆無で、決まる数は少ないですが、しっかりと面談もできていると思います。最近は参加する犬猫の数も会発足初期の頃と比べると少なくなって活動の成果と嬉しく思っています。
一方避妊手術の方は、助成金等の効果もあり、9カ月前20,000匹を超えましたが今月で累計21,800匹を超えています。不幸な命を増やさないようにするには、何よりも避妊手術が効果的と考えていますがそのためには獣医師の先生方のご理解とご協力、そして会からの助成金が何よりの後押しとなります。今年はチャリティカレンダーを2500部作成し完売致しました。心ある先生方のご協力での特別料金の上に、会からの助成金を利用すると、通常の1匹分の料金で6匹~7匹の手術ができます。今年もこれまでに1,700匹に助成金を支払ました。
T(捕獲)N(手術)R(解放)は今1番力を入れている活動です。令和2年9月から始まった種子島でのTNRは今年は6回島へ渡り480匹TNRしました。累計で3,182匹です。獣医さんの妨害やボランティアさん間のトラブル等あり、毎月の手術ができなかったりしましたが、妨害をクリアーする為逆に県の獣医師会や県の畜産課等への新たなアプローチの甲斐があり、活動の枠が広がったりもしました。又動物基金の行政枠を利用する市町村の開拓にも動きました。特に鹿児島市では保健所からの依頼で、生活困窮者や心を病む方、高齢者宅など様々な理由でトラブルになっている猫達をTNRしました。会独自ではなく保健所と協力して動くことで活動も違う局面が広がってきました。欠かさず譲渡会は開催し、スタッフだけでなく相談に来られていた方々の中から、一緒に動いて下さるメンバーも育ててきました。活動の理解者や協力者を増やしていく事も大事な活動と認識しています。譲渡会で里親さんが決まらない日もありましたが、手術の相談だけはいつもあり、予約で埋まる日もありました。
行政ともこれまで以上にお互いのできる事を理解し、共通の目的に向かって協力して信頼関係は一層深められたと思います。鹿児島市の管理事務所からの依頼でミルクボランティアにも協力し、2年連続で殺処分ゼロを達成しました。来年3月末でも3年連続の殺処分ゼロが予想されます。
昨今災害が多く発生し、世界中で紛争が起き社会の経済状況が悪化するとその影響は弱い立場の犬猫達に一番被害が出ます。紛争地の映像を見るたび、彷徨う犬猫の様子に胸が潰れる思いがしましたが、たまにペットと一緒に避難する住民を見ると感謝の気持ちで一杯になります。まだまだ会のめざす社会は道半ばではありますが、着実に前進しています。目の前の1匹1匹は大切にしながらも、会としてのスタンスを見失う事のないよう、これからも頑張ってまいります。最後にあらためて本年一年間有難う御座いました。(2023年12月20日)
NPO法人 犬猫と共生できる社会をめざす会鹿児島
理事長 杉木 和子