お知らせお知らせ

[HOMEにもどる]

この1年(2024年)を振り返って

掲載日:2024 年 12月 28 日

この1年を振り返って

昨日12月22日、年内最後の譲渡会が終了しました。17匹参加し3匹が里親さんの元で新年を迎えられます。2匹は9カ月になる兄弟で一緒に新しい家族に迎えられました。子猫の時期に保護してからずっと世話してきた保護者にとっては何よりのクリスマスプレゼントになったと思います。偶然ですが保護者は会のスタッフでしたので、日頃の活動に対しての神様からのご褒美だったのかなと思っています。

さて今年も余すところ1週間となりました。皆様にはこの一年変わらぬご支援・ご協力をいただき、本当に有難う御座います。心から感謝致します。本年譲渡会等で決定した犬は1匹、猫は70匹、累計で5,332匹です。数としては決して多い数ではありませんが、犬は相談も無くなり、猫も減ってきている事を嬉しく思っています。

一方避妊手術の方は、助成金等の効果もあり、今月で累計24,300匹を超えています。不幸な命を増やさないようにするには、何よりも避妊手術が効果的と考えていますがそのためには獣医師の先生方のご理解とご協力、そして会からの助成金が何よりの後押しとなります。今年はチャリティカレンダーを2500部作成し完売致しました。心ある先生方のご協力での特別料金の上に、会からの助成金を利用すると、通常の1匹分の料金で6匹~7匹の手術ができます。今年もこれまでに2,430匹に助成金を支払ました。

T(捕獲)N(手術)R(解放)は今1番力を入れている活動です。令和2年9月から始まった種子島でのTNRは今年は6回島へ渡り544匹TNRしました。累計で3,726匹です。一部の獣医さんの妨害やボランティアさん間のトラブル等あり、県の獣医師会へ相談したり行政にも協力をお願いしました。現在はボランティアさんの負担が大きくこのままでは地元の対応が困難になると予想されるため、新年早々種子島へ渡り、西之表市長と面談し、行政のバックアップを強く要請する予定です。

又動物基金の行政枠を利用する市町村の開拓にも動きました。鹿児島市以外の県内自治体でも少しずつですが動きが出てきています。今年も欠かさず譲渡会は開催し、スタッフだけでなく相談に来られていた方々の中から、一緒に動いて下さるメンバーも育ててきました。活動の理解者や協力者を増やしていく事も大事な活動と認識しています。譲渡会で里親さんが決まらない日もありましたが、手術の相談だけはいつもあり、予約で埋まる日もありました。

行政ともこれまで以上にお互いのできる事を理解し、共通の目的に向かって協力して信頼関係は一層深められたと思います。鹿児島市の管理事務所からの依頼でミルクボランティアにも協力し、3年連続で殺処分ゼロを達成しました。来年3月末で4年連続の殺処分ゼロが予想されます。

昨今世界規模の気候変動等で災害が多く発生し、世界中で紛争が起き、負の連鎖で社会の経済状況が悪化するとその影響は人間だけでなく弱い立場の犬猫達に一番被害が出ます。テレビの画面の片隅に悲惨な状況の犬猫の姿を見ると胸が潰れる思いがします。まだまだ会のめざす社会は道半ばではありますし愚かな独裁者達のために多くの命が失われ、目の前の命の為に活動している事に虚しさを感じる事もありますが、会としてのスタンスを見失う事のないよう、今後も弛まず全員で頑張ってまいります。最後にあらためて本年一年間ありがとうございました。

                            NPO法人犬猫と共生できる社会をめざす会 鹿児島

                                          理事長 杉木 和子